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神奈いですの雑談スレ10

1 :神奈いです ★:2021/06/27(日) 17:09:29 ID:admin
                         ,.。s≦il
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              ___,.。s≦///////...rj..|
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               ∨ ̄ ̄ |..・....l..・......|........_......|/:.:.:.:.:.:.:.ヽ
             ∨ ........|....... |..........|,...斗匕ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
              /:.∨_[]_|斗r七爪/,:へ、:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:.‘,
             ‖':.:.:.:|...................../,:へ:斗―ミ___:.:.``ヽ:.:.:.:.:.‘
            ‖!:.:.: /................//ヽゝァテ示iゝ!:.:. ̄:.:.:.`、:.:.:.`、
          |i |:.: /............./,ィテi    ゞ‐',,,レ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:`、       現在は董卓の娘投下報告スレやで
          lハ:/..........//ゞ‐'  '     ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ト:.:.:.:`、
              /.......//乂ヘ''''   ( フ ,ィ  ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',  \ヽ
           lニニ/:.:.:.:>/7;≧=‐rくy,|-r七==<:.:.:.:.:.:.:.',   ヽゝ
            lハ:.:.:.:.:./┴┴く/{ r<ヽヽヽ_/::: ::Y丶:.:.:.:',
             乂 ヽ/⌒:: :: :: :: ヽ「 ̄ ̄ ̄:: :: ヽ:: ::|   \:_ゝ
               /´ _ ̄``ヽ::|:: :: ::_::_:: :: ::l/|
              〈..´: :: :: \  Y ____ |_斗ヽ
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                 >-r匕:: :: :: :: :: \_/:: ::|
                __/ :: :: |:: :: ヾ:: :: :: :: :: :: r――へ
            /:: :: :: :: :::| :: :: :: :: :: :: :: :: :::}___/ヽ
          _ノ{:: :: :: :: :: 入:: :: :: :: :: ::_:: :: :: :: :: :: :: ::)ー-__
         ∨/ハ:: :: :: ://|/〕:: :: /////\:: :: :: :: ://////
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神奈いですの雑談スレ9(文明復興行動案相談スレ)
http://kanaides.sakura.ne.jp/test/read.cgi/kanabbs/1597316873/
神奈いですの雑談スレ8(文明復興行動案相談スレ)
http://kanaides.sakura.ne.jp/test/read.cgi/kanabbs/1595335446/
神奈いですの雑談スレ7(文明復興行動案相談スレ)
http://kanaides.sakura.ne.jp/test/read.cgi/kanabbs/1592144757/
神奈いですの雑談スレ6 (図書館皇子議論スレ)
http://kanaides.sakura.ne.jp/test/read.cgi/kanabbs/1590682760/
神奈いですの雑談スレ5 (図書館皇子議論スレ)
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神奈いですの雑談スレ4
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神奈いですの雑談スレ3
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神奈いですの雑談スレ2
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神奈いですの雑談スレ
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 DISCORD (捨て垢でどうぞ) https://discord.gg/jYv8Kfc
 ついったら 直接連絡はこっちに@kana_ides


9606 :名無しさん:2025/01/19(日) 23:47:59 ID:98/MfIlP0
一の姫は既成事実を作ってから認めなければ嫌いになるとか言って認めさせたあと
パパと婿殿が話して境遇が似てて気が合ったのかしら

9607 :神奈いです ★:2025/01/19(日) 23:54:02 ID:admin
第17わ

https://kakuyomu.jp/works/16818093091603659446/episodes/16818093092477414779

9608 :名無しさん:2025/01/19(日) 23:56:22 ID:98/MfIlP0
西大公は勘当云々で騙されかけたことにノータッチなのが気になったのと
先輩が勘当されようと演技してバレたときの態度と怯えてる姿がちょっと結びつかないというか

大姉が、三姫が反省した振りをしてるようだって見抜くけど今回は見逃してやる、みたいなのはどうかな

9609 :神奈いです ★:2025/01/19(日) 23:57:59 ID:admin
そこは家族に甘えてたけど、父が割とマジで言ってきたのでビビってた。

ってちゃんと書く。

9610 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 00:06:26 ID:admin
お、優しいけど厳しい父上に「勘当も追放もせんからな」と宣言されて、「私には政略結婚しかないんだ」と思ってオウド君に恋愛するの躊躇する。これでいこう。

9611 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:14:48 ID:j/HwWw2o0
乱数調整かな

9612 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:19:31 ID:j/HwWw2o0
>アメルニアーナ姫はドレスの裾をつかんで一礼すると退出していった。

逃げるように雑な淑女礼をしたのか、少しでもご機嫌取るために丁寧にしたのか、
前者なら姉に呆れさせて後者ならジト目で見送らせるとかどうかな

9613 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 00:24:20 ID:admin
18話
https://kakuyomu.jp/my/works/16818093091603659446/episodes/16818093092478328442

9614 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:27:00 ID:vVHpmadE0
〉あの若君を巻き込んだのは正解だ
この巻き込んだになんか違和感が
今回の騒動については先輩はどちらかというと巻き込まれた側?西大公の主観だと招待したから巻き込んだ?
学園で縁を結んだことなら(西大公派に)引き込んだとか抱き込んだとかかな

9615 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:30:01 ID:j/HwWw2o0
カクヨムのフォントと表示上の自動改行の仕様のせいなんだけど、

〜〜まとめあげた一の
姫の嫡女。

まとめあげたーの

に空目しちゃった・・・

9616 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 00:30:33 ID:admin
西大公の認識は、オウド君はアミリ先輩が招待した。
で、内部の内紛の認識と結婚式がうまく行ってないってのもアミリがオウド君に相談して報告した。
だから公爵は三姫がオウド君を巻き込んだと思ってる。

9617 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 00:31:36 ID:admin
>1の姫

長女に修正

9618 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 00:36:15 ID:admin
<プロット>
・なんかあまり怒られなかった?と不思議がってるアミリ先輩が部屋にくる。これから結婚式なので、メイドたちに着せ替え人形にされるので逃げてきた。
・オウドはアミリ先輩に「事務方がおいついてないので、まず名簿から整理しなおしては?」という。
・西大公家の書記を動員して、一緒になんか5−6パターンに分岐進化してしまった帳簿を整理する。
 めっちゃじかんかかる。

  →プロット変更、アミリ先輩は政略結婚確定でヘコんでいる。さらに名簿整理と学校の宿題両方できないと思ってオウド君に相談しにくる。
   名簿を確認したら5−6種類に分岐してそれぞれに発展してしまい、死ぬほど面倒になっている。オウド君は喜んで名簿と宿題を手伝う。

・「先輩、こんな貴族いたっけ?」「へ?帝国全貴族の家名知ってるの?」「だって紋章図鑑にのってない」「紋章官呼んで?!」「というか式始まる?!」

・式に出る。大神官の前で誓いの儀式をやるところで、書記がかけこむ。「偽名で参加している方が!」
・参列者の中から暗殺者がでて、義手に仕込んだクロスボウで公爵を狙う。
・見張ってたオウド君がタックルして倒す。
・さらに数名が暗殺者だった。
・嫡女と婚約者さんが「人の結婚式に何してくれてんだ」と殲滅して回る。

・中庭のほうで西魔王のホログラムが現れ、余の仕業だ怯えろという。
・西の荒野の魔王は人の恐怖を煽って力にするのだと説明される。
・オウド君が誰が魔王なんて怖いものかと歌うので皆で拍手して盛り上がる。
・魔王は飽きて通信切って逃げる。

・実は魔王信者が名簿の混乱を見て暗殺者を忍び込ませていた。信者のアジトを襲うと信者は魔王万歳と言って死ぬ。


解散。


・改めて披露宴をする。
・オウド君の挨拶の番で、毛皮を献上する。
・将軍と書記官長がヒク付きながら毛皮を誉めさせられる。
・オウド君はいかに家臣が無給でも民を守るために出陣したか、村人たちは武装がなくてもオルクに立ち向かったかを歌い上げる。
・西公爵がこのように君臣一体の素晴らしい嫡子だから、暗殺者も見抜いたのだとほめる。
・参列している貴族たちが大拍手。

・魔石を換金して土の護符とマジックアイテム1個にする。
・帰国する。
・先輩は魔物研究のために領地に来る。

9619 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 00:36:39 ID:admin
マジおわんないんだけど。これ、公爵家の話だけで10万文字ぐらい食うんじゃ??

9620 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:36:42 ID:vVHpmadE0
了解しました 〉巻き込んだ

9621 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:40:10 ID:j/HwWw2o0
舞台設定が複雑だったし、キャラの描写もあるしでしょうがないよ
面白いから大丈夫。もっと読みたい

9622 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 00:44:00 ID:admin
複雑すぎて気楽な安価が取れない。

9623 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 00:44:50 ID:admin
図書館と魔石の交換をさきにやっちゃうか。というか西大公から「何かお礼を」というの抜けてる。

9624 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:46:34 ID:j/HwWw2o0
もうお礼に図書館権ねだったら快く許可くれたのでやってきたところからにしちゃう

9625 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:49:13 ID:vVHpmadE0
我々にとっては政治群像劇と陰謀は大好物なのでご褒美です

真面目に言うと交渉と知能特化型の若君を活躍させやすいのはここですから丁寧にやるところかと

9626 :名無しさん:2025/01/20(月) 00:59:34 ID:kf5AhDfn0
ここまでやって図書館のおねだりはうけそう

9627 :名無しさん:2025/01/20(月) 01:12:37 ID:j/HwWw2o0
気に入った相手を政略結婚の相手に相応しく育てて自ら提案すればいいのでは
と先輩が覚醒して
なんやかんやでパパがそこまでせんでも本気で言ってくれれば認めたのに・……ってドン引きするほどの結果になるとか

9628 :名無しさん:2025/01/20(月) 01:54:01 ID:7AyrQjK40
いですさんいですさん。旧ツイッターの方で18話のリンクがちゃんとできてないっぽい。踏むとログイン画面に飛ぶ。

9629 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 02:05:50 ID:admin
18わ

https://kakuyomu.jp/works/16818093091603659446/episodes/16818093092478328442

9630 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 02:28:03 ID:admin
ありがとう修正した

9631 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 04:35:39 ID:admin
公爵家臣からお詫びとともに図書館の入館証を渡されたのは翌日のことであった。
さっそく、迷宮伯嫡子のオウドと、隣の領主であるグスタフは喜び勇んで図書館へ向かう。

その古びた図書館は公爵宮殿を出て、貴族街の奥まったところに佇んでいた。

「入館証を拝見します。確認いたしました」

司書に案内されて、オウドとグスタフ、そして護衛の騎士たちが中に通される。

「おお……」
一行は言葉をのんだ。

図書館の中は時間が止まったかのような静寂さと、時代とともに古びた紙とインクが粉になったような埃の香りで満ちていた。
人間や異種族たち『話す子ら』の英知が何百年もの時とともにここに詰め込まれている。
何段にもなった本棚がフロアの奥の方まで続いている。
本は安いものではないのに、いったい何万冊の本があるのだろうか。

石造りの柱は天井まで高々と伸び、図書館を覆うアーチを形作っていて、
ここに包まれた歴史と知識の重みを感じさせている。

図書館内部は薄暗くあったが、魔道灯が書籍の棚と読書台を明るく照らしだしている。
それはまるで闇に沈んだ世界を救う光こそが本にこめられた知識だと歌いあげているようであった。


「では俺は錬金術の本を探してくる。薬用ポーションの抽出と純化についてなんだが……」
「はい、ご案内します」

グスタフはオウドに挨拶をすると、魔導士ローブを羽織った司書と一緒に書架の奥の方へ向っていった。

「じゃあボクは魔物学の教科書と……騎士諸君は騎士伝説の絵本とか、武術解説書とかはどうかな」
「やったぁ、じゃあ行ってきます」
「い、いえ、護衛なので、っておい!?」
護衛の騎士の一人が喜んで絵本のコーナーに進んでいく。
護衛を何だと思っているのだろうか、ともう一人の騎士が呆れていると、オウドが助け舟をだした。

「大丈夫だよ、会員制の図書館で護衛も何もないでしょ」
「ううむ、わかりました」
護衛が自分たちの興味のある本を見に行ったので、オウドは久しぶりに身軽にうごけるようになった。

「お、盗猿博士によるモンスター見聞録の6巻だ。まだ読んでなかったから助かる」
オウドはホクホクしながら本を読書台のほうに持ち込んだ。

帝都の魔法学園では学ぶことが多かった。魔物学だけではなく、騎士としての武術、騎士としての礼法、帝国法や歴史、魔法学など。
紋章学の本を書き写していたのもそれだ。
その他領地の発展に役立ちそうだなと思ったらいろいろ読み込んでたから、魔物学の本をすべて読み切るまではいかなかった。
それこそあと1~2年はあるからじっくり読んでメモにまとめようと思っていていたところで急に帰国となったので読みかけの本が多い。

読書台で魔物学の本を広げてメモを取っていると、となりを護衛の騎士たちが本をもって固めた。

「ふふふ」
「ううむ」
一人はニコニコしながら絵入りの騎士伝説の本を眺めており、もう一人は難しい顔をして兵法書に書かれた過去の戦争の戦況図と経緯のところを熱心に読んでいる。

やっぱり領地にも図書館が欲しいな、でも本を買いそろえるおカネはない。

と、考えながら本をめくっていると後ろから声がした。

「や、やぁ……後輩」
その声に振り向く。護衛の騎士二人も同時に警戒の目を向ける。
そこには魔導士のローブを羽織った先輩が、いつもの色眼鏡越しに困惑の色を浮かべ所在なさげに立ちすくんでいた。

 − − − − −

「えっと、特別休暇中の単位課題で詰まってるのと、招待客名簿の整理を命じられたと」
「う、うん」

オウドのもとにやってきたアミリ先輩はメイドにたくさんのノートや書類を持たせていた。
たぶんこれが課題と名簿なのだろう。

「じゃあ簡単な方から課題をさきにやっちゃいますか。せっかく魔物学の本がたくさんあるし……」
と言いながらオウドはちょっと気になった。いつも不敵に笑っているアミリ先輩にしては元気がない。

「なんか調子悪そうですけど、大丈夫ですか?」
「い、いや?元気だぞ!ほら、手も動くし!」

アミリは焦った。なんでこんなにカンがいいんだ。
父に政略結婚を言い渡された、と思っているアミリは沈んでいる。
しかし、そんなのを異性の後輩に相談したら、その、なんかアレだから嫌なのだ。

ちなみに父である西大公にそんなつもりはなく、バカな悪戯をせずに貴族のお姫様らしくしろと言っただけである。

「わかりました、ではこっちの課題ですが、たしか盗猿博士の見聞録2巻と、幸運犬先生の航海記に……うん、これだ」
「いつも参考文献探すの早いな後輩は……」

魔法学園の魔物学の本の半分はざっと読んでいるオウドはこういうのはひたすら得意である。
本の記載内容を確認して、データをまとめあげると論考に移る。
こちらは普段からアミリ先輩と魔物の議論をしているので、それらを使う。

二人の護衛である騎士たちとメイドたちが感心して眺めている間にきちんとしたレポートが書きあがった。

「うん、いいんじゃないかな」
「やっぱり後輩がいると早いな……学園に戻……れないんだよな」
「残念ですが」
アミリ先輩が少し寂しそうに言うと、オウドも申し訳なさそうに答えた。


それを見た護衛の騎士とメイドがヒソヒソ声で語り合う。
「公爵家のメイドさん、あれで付き合ってないんですか?」
「迷宮伯の騎士さん、あれで只のご学友です。ただ、ご学友がそちらの若君しか居られないのですが」
「うーん、悪くないんじゃ?」

「図書館では静かに!」
オウドとアミリが同時にしかりつけて、静かになった。


 − − − − −

「アミリ先輩。名簿のほうだけど、もう参列者は確定したんだよね?」
「後輩のいうとおりだ。だから急がないと思う。ただ、書記たちと確認したんだが、すでに似たような名簿が12種類もあってだな……」
「なんだってそんなことに……」

公爵家内の各派閥が城門毎に設置されている来客名簿を好き勝手に書き換えて、
それを他の城門にコピーとして送付して写させた結果、それぞれ違う経緯で分岐して種類が増えていったのだ。

「じゃあ……先輩こうしない?来客名を全部カード化して各名簿と照合してダブリと出席有無を確認。その上で文字順に並び替えてそのカードの束を名簿にしよう」
「おお、後輩の案がいちいち見比べるより早そうだな……名簿の形をしていなくていいのか?」
「どうしても必要ならカードを見て名簿に清書すればいいよ」
「よし」

アミリは公爵家の書記官を十数名呼び出した。
そしてオウドの指示のもとで参列者のカード化と名簿の読み上げと消込みを進めていく。
分担してやり始めると作業自体は効率よく順調に進んでいくように見えた。

だが、オウドがちらちらと窓の外の太陽を見て時間を気にしている。
アミリがそれに気が付いた。

「……」
「どうした後輩」
「その、これ丸一日かかりそうなんだけど、本を読む時間が……」
「あ、すまない……そうだ!じゃあほしい本を言ってくれ。筆写ゴーレムに写させるから!」
「いいの?!」
「お父様からもできるだけ便宜を図るように言われてるしな。お礼だって」

そういうとアミリは司書を呼んで、筆写ゴーレムを起動する。
ゴーレムに魔石を充填し、インク壺を並べるとゴーレムが本を地道に書き写していく。

さすがに筆写と製本は半日では終わらないが、結婚式が終わるまでには持ち帰れるようになるだろう。

「その、公爵家の姫君。それなら俺のポーション精製術の本もお願いしていいか……?」
「えっと?どなた?」
「ああ、ボクの隣の領地のグスタフ先輩で西方直参伯爵の一人だよ。アミリ先輩、これもお願いできる?」
「ああ……それならお父様もお詫びの一環だと言うかも」

アミリがグスタフの分も筆写ゴーレムを手配する。二体の同時稼働で流石に公爵家図書館と言えどフル稼働である。

「おお、ありがたい!」
喜ぶグスタフにオウドは悪戯っぽく言う。
「グスタフ先輩。その代わりこっちのカード整理手伝ってね」
「おお、なんだこれ?!」

グスタフの前に大量のカードが積み上げられた。

 − − − − −

結局、名簿の整理は丸一日かかった。
作業場所を公爵宮殿に移して、完成したのは結婚式の当日の朝である。

もう式がはじまるため、参列しないといけない。

「後輩、いつまで名簿を見てるんだ、完成でいいじゃないか」
アミリはドレスの最終確認をしながら、オウドに話しかける。

オウドはようやく完成したカードの束を前に頭をひねっていた。
カードはきちんと文字の順番に整理され、左肩に穴をあけて糸でくくってある。

オウドはそのカードの中からいくつかをずらして見えるようにする。

「アミリ先輩、こんな貴族の人いなかったと思うんだ。書き間違いかな?」
「いや?さすがに私でも全貴族の名前を知っているわけじゃ……」
「だけど、こっちの紋章図鑑に載ってないんだ」
「なんで紋章図鑑を書き写してメモにしてるんだ後輩は……」

アミリはオウドのマメさにあきれながらも、不思議に頭をひねる。

「でも後輩。招待状と本人確認済みってなってるぞ?書き間違いならその時に気づくだろ?」
「つまり先輩。これは存在しない人が確認済みで参列してるってこと?」
「……紋章官を呼ぼう。ウチの紋章官なら最新の情報を知ってる!」
「なんでその人が名簿作りに参加してないの?!」
「参加した後にみんなで書き換えてめちゃくちゃになったんだ!」

オウドとアミリはなぜかすごい嫌な予感がした。

「姫君、式がはじまります。逢瀬はそれぐらいで」
「ちょっと待って今大事なこと、ちょ、離せ?!」

アミリ先輩がメイドたちに担ぎ上げられ、結婚式に運ばれていった。


オウドも非常に気になっていたが、紋章官が現れて確認しますというので、
公爵家の家臣に促され、結婚式のほうへ向かうことにした……。





9632 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 04:36:19 ID:admin
なげぇ!3900文字!!3話分ぐらいに分けていいか?!

9633 :名無しさん:2025/01/20(月) 06:54:43 ID:ouKIcbju0
>「じゃあボクは魔物学の教科書と……騎士諸君は騎士伝説の絵本とか、武術解説書とかはどうかな」

自分が調べものしてる間、手持ち無沙汰だろうから、護衛のみんなは別の本読んでてよって説明があったほうがいいかな
一瞬、「やったぁ〜」がオウド君の口調と似てて、誰のセリフか分からなかった。

もしくは「おぉ、では行ってきます」と口調を変えるとか

9634 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 06:55:36 ID:admin
>自分が調べものしてる間

修正します。ありがとうございます。


9635 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 06:55:57 ID:admin
なんでもいいけど、全員男口調だから可愛い女性口調の子がいない件

9636 :名無しさん:2025/01/20(月) 07:00:41 ID:ouKIcbju0
>「姫君、式がはじまります。逢瀬はそれぐらいで」
>「ちょっと待って今大事なこと、ちょ、離せ?!」
>アミリ先輩がメイドたちに担ぎ上げられ、結婚式に運ばれていった。

たぶん、先輩は着替えの準備に時間がかかるから、
オウドも結婚式に向かうんじゃなくて、結婚式に備えて着替えに向かったとか?

9637 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 07:06:52 ID:admin
>たぶん、先輩は着替えの準備

修正します、ありがとうございます。

9638 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 07:34:18 ID:admin
<プロット>
・式に出る。大神官の前で誓いの儀式をやるところで、書記がかけこむ。「偽名で参加している方が!」
・参列者の中から暗殺者がでて、義手に仕込んだクロスボウで公爵を狙う。
・見張ってたオウド君がタックルして倒す。
・さらに数名が暗殺者だった。
・嫡女と婚約者さんが「人の結婚式に何してくれてんだ」と殲滅して回る。

・中庭のほうで西魔王のホログラムが現れ、余の仕業だ怯えろという。
・西の荒野の魔王は人の恐怖を煽って力にするのだと説明される。
・オウド君が誰が魔王なんて怖いものかと歌うので皆で拍手して盛り上がる。
・魔王は飽きて通信切って逃げる。

・実は魔王信者が名簿の混乱を見て暗殺者を忍び込ませていた。信者のアジトを襲うと信者は魔王万歳と言って死ぬ。

解散。
魔王サイド、大公たちの対立を煽ったり、結構マジメに準備して西大公を襲ったのに恐怖が思ったより取れなくて困ってる。
腹いせにあそこの領地攻めようとか言うけど「あんな小さな領地で恐怖煽っても収入見込めませんが」と赤字なので断念する。
獣やゴブリンに適当に魔石食わせて人間襲わせるぐらいしかまだできない。

引き続き大戦争が起きるように人間を煽り続けることにする。でもどこかでオウド君を絶望させてやりたい。

解散。


・改めて披露宴をする。
・オウド君の挨拶の番で、毛皮を献上する。
・将軍と書記官長がヒク付きながら毛皮を誉めさせられる。
・オウド君はいかに家臣が無給でも民を守るために出陣したか、村人たちは武装がなくてもオルクに立ち向かったかを歌い上げる。
・西公爵がこのように君臣一体の素晴らしい嫡子だから、暗殺者も見抜いたのだとほめる。
・参列している貴族たちが大拍手。

・魔石を換金して土の護符とマジックアイテム1個にする。
・帰国する。
・先輩は魔物研究のために領地に来る。

9639 :名無しさん:2025/01/20(月) 11:02:15 ID:HSOsHB0o0
>複雑すぎて気楽な安価が取れない。
図書館で何の本を写してもらうか=知識系スキルの獲得と考えれば安価になりそう

9640 :名無しさん:2025/01/20(月) 12:47:32 ID:7oM6zAEM0
おーすごい
なろう日間連載中ハイファン100位にカネないが

9641 :名無しさん:2025/01/20(月) 13:31:18 ID:j/HwWw2o0
>困惑の色を浮かべ所在なさげに立ちすくんでいた。
困惑はなんかちょっとニュアンス違う気がするんだけどちょうどいい言葉が思いつかない
憔悴、も違うなんだろう。
悲しみ、寂しさ、落ち込み、焦り、困窮、
泣きそうな顔で、うーん?
絵的には肩を落として苦笑いしてるか、
心理的にはいつもみたいに頼ろうとしたけどなぜかいつも通りにできない?
困惑でいいのか

9642 :名無しさん:2025/01/20(月) 13:36:48 ID:j/HwWw2o0
作業に集中してるうちに先輩がいつもの調子に戻るか、
筆者ゴーレムでオウドが喜んだら先輩もうれしそうに笑うとかどうだろう

9643 :名無しさん:2025/01/20(月) 14:00:52 ID:j/HwWw2o0
集中したり夢中になると調子が戻るけど、ふと政略結婚の件を思い出してまた翳るみたいな

不安定なところを描ければ素敵かなって

9644 :名無しさん:2025/01/20(月) 14:12:32 ID:j/HwWw2o0
紛れ込んだ謎の人物南大公の使者の存在って情報を持ってたグスタフは最終確認シーン前に別れたのかな

9645 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 15:55:43 ID:admin
そこを今掘り下げると西大公との和解が壊れるからムズカシイネ

9646 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 15:56:32 ID:admin
>集中したり夢中になると調子が戻るけど、ふと政略結婚の件を思い出してまた翳る

いいですね!

9647 :名無しさん:2025/01/20(月) 16:10:27 ID:yGSBo1+o0
長女、さすが上級貴族だ。

主人公がやる名簿整理という一見尻拭いの地味な仕事が暗殺者発見という大金星に結びつくのは意外性があって良いと思います

9648 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 16:25:15 ID:admin
南大公の使者を西に突き出したら西大公派閥入りと南大公からの敵対が同時に貰えるからさ。
南大公の使者だと思い込んでる限り、独立派の人たちは使者の安全を守ろうとする。

9649 :名無しさん:2025/01/20(月) 17:06:04 ID:7oM6zAEM0
うーむ見事な国人衆的な風見鶏ムーブ

9650 :名無しさん:2025/01/20(月) 18:37:26 ID:ouKIcbju0
>オウドも非常に気になっていたが、紋章官が現れて確認しますというので、
>公爵家の家臣に促され、結婚式のほうへ向かうことにした……。

>式に出る。大神官の前で誓いの儀式をやるところで、書記がかけこむ。「偽名で参加している方が!」

確認したのは紋章官なので紋章官が走ってくるほうがいいかな
それとも紋章官は他にもいないか突合せ中なので、書記の一人が走ってくるのか

9651 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 19:30:03 ID:admin
あ、純粋に紋章官の間違い。ありがとう。

9652 :名無しさん:2025/01/20(月) 19:47:33 ID:j/HwWw2o0
>オウドも非常に気になっていたが、紋章官が現れて確認しますというので、
>公爵家の家臣に促され、結婚式のほうへ向かうことにした……。

ここは言い回しでオウド君主体寄りに見せられないかな

オウドも非常に気にかかってはいたが、だからといって結婚式をすっぽかすわけにもいかない。
アミリ先輩と入れ違いで現れた紋章官に後を託して〜

みたいな

9653 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 20:32:19 ID:admin
ありがとうございます。修正します。

9654 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 20:45:55 ID:admin
カネない若君19 図書館

https://kakuyomu.jp/works/16818093091603659446/episodes/16818093092528713026

9655 :名無しさん:2025/01/20(月) 21:05:04 ID:j/HwWw2o0
騎士A君は英雄物語にあこがれるちょっと子供っぽい子
騎士B君は騎士A君をしょうがないなあって、こいつは俺がいなきゃだめだな全くもうって思いながららフォローしているのだが

9656 :名無しさん:2025/01/20(月) 21:10:26 ID:j/HwWw2o0
裏で匂わせだけで護衛騎士恋物語を進展させる
ベタな感じで

9657 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 21:10:49 ID:admin
狙いを読まれた。

9658 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 21:17:26 ID:admin
外出するので21話まで予約。

9659 :名無しさん:2025/01/20(月) 21:21:24 ID:j/HwWw2o0
お気をつけて

9660 :神奈いです ★:2025/01/20(月) 21:44:02 ID:admin
最近感想が多くて嬉しい

9661 :名無しさん:2025/01/20(月) 21:44:57 ID:ouKIcbju0
ベテラン刑事と駆け出し刑事っぽい
伯爵領の後進育成の意思を感じる

9662 :名無しさん:2025/01/20(月) 21:57:27 ID:j/HwWw2o0
いまのところ性別明記してないから4倍お得

9663 :名無しさん:2025/01/20(月) 22:01:31 ID:ouKIcbju0
女騎士ありの世界だからなぁ
実際、ママは女冒険者から伯爵になってるし

9664 :神奈いです ★:2025/01/21(火) 06:49:12 ID:admin
カネない20
https://kakuyomu.jp/works/16818093091603659446/episodes/16818093092529664590

9665 :神奈いです ★:2025/01/21(火) 06:49:23 ID:admin
カネない21
https://kakuyomu.jp/works/16818093091603659446/episodes/16818093092530415194

9666 :名無しさん:2025/01/21(火) 06:55:54 ID:iq0LOnbF0
筆写ゴーレムのデザイン面白いな
確かに機能的にはそこだけあればいいんだけど、機能性に特化してる

9667 :名無しさん:2025/01/21(火) 06:58:20 ID:iq0LOnbF0
メイドからしたらデートと思われるよね
そりゃそうよ

9668 :神奈いです ★:2025/01/21(火) 15:50:46 ID:admin
公爵領都の大神殿は公爵宮殿の外、貴族街と市民街の境にある。
普段は多くの領民の礼拝を受け入れる場所だ。
しかし今日は式のために礼服を着込んだ騎士や郎党たちにより華やかながらも厳重に警備されていた。
さらに大神殿の魔道紋章が光り、魔導士が四方に配置され結界を張っている。
攻撃魔法を禁止する平和結界だ。

貴族たちが多く集まる儀式のため、外の敵と内の敵を警戒する必要がある。
まず外の敵だが西大公には敵も多い。南大公とは戦争したばかりだし、北大公や東大公も隙あらば足を引っ張ろうとしている。
神殿を興味深く取り巻く領民の中に暗殺者や刺客が紛れている可能性は高いのだ。
次に内の敵だが、神殿の中に参列している貴族たちはもちろん丸腰だ。
しかしほとんどの者が騎士であり魔法使いでもある魔法騎士。
攻撃魔法を飛ばしての暗殺ということもあり得る。

そのため、宮殿や宴会場では平和結界がよく用いられる。
昔は宴会で魔法騎士同士が酔っぱらって喧嘩し、双方魔法を用いて大惨事になることが何度もあったためだ。
今は結界と武装解除のおかげで殴り合いで済んでいる。よくそのあと戦争になる。


さて、その平和と喜びの式典会場となる大神殿は、天上の神々の住まいを模している。
高い天井には雲や星々をかたどったステンドグラスが散りばめられ、中天に達した太陽の光を優しく神殿内に注ぎ込んでいる。
神殿内は優しくも色とりどりに輝く光で満ちており、花嫁花婿を祝福するかのようだった。

神殿の壁には帝国で崇敬される神々の立像が神々しく立ち並び、香り高い花々が飾り立てている。
そして華麗な礼服に身を包む貴族たちが、中央の祭壇を見上げ、主役の登場を待ちわびている。

その中で迷宮伯家の嫡子、オウドはきょろきょろしながら、その貴族の列の端のほうにすっと加わった。

9669 :名無しさん:2025/01/21(火) 17:17:24 ID:T/vLJaWU0
>神殿内は優しくも色とりどりに輝く光で満ちており、花嫁花婿を祝福するかのようだった。

今この時は祝福するために存在しているということで、もうちょっと断定的な言い回しもいいかもと思った

>神々の立像が神々しく
ちょっと気になった

我ながらだいぶ言いがかりみたいな指摘だなあと思った

9670 :名無しさん:2025/01/21(火) 17:17:56 ID:T/vLJaWU0
「よくそのあと戦争になる」がいい味出してる

9671 :名無しさん:2025/01/21(火) 19:00:59 ID:iq0LOnbF0
>昔は宴会で魔法騎士同士が酔っぱらって喧嘩し、双方魔法を用いて大惨事になることが何度もあったためだ。
>今は結界と武装解除のおかげで殴り合いで済んでいる。よくそのあと戦争になる。
頭鎌倉武士かなw

>魔導士が四方に配置され結界
これは一人をやって結界を崩されるフラグ

普段は領民に開放してるのいいですねー

>神々の立像が神々しく立ち並び
神々の立像が燦然と立ち並びとか、荘厳に立ち並びとか?

9672 :神奈いです ★:2025/01/21(火) 20:23:16 ID:admin
「神殿の壁には、帝国で崇敬される神々の立像が荘厳に並んでおり、周囲が香り高い花々で飾られていた。」
にする


9673 :神奈いです ★:2025/01/21(火) 20:28:24 ID:admin
AIに文章校正させると割と勉強になるな

9674 :名無しさん:2025/01/21(火) 20:41:19 ID:T/vLJaWU0
AI君を活用出来てえらい

9675 :神奈いです ★:2025/01/21(火) 20:45:02 ID:admin
悩んだら悩んだことをそのまま打ち込むと提案してくれるから選ぶ

9676 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 00:34:19 ID:admin
チートがないから手が震えてきた。
でも転生もので大人の精神を子供に入れるのなんか嫌なんだ。

というわけで、極貧の農民の息子に掲示板能力を与えて、トラクエオールスターで助言しまくって天下統一させるのどうだろうか。

9677 :名無しさん:2025/01/22(水) 00:48:32 ID:QxYZI6Vs0
懐かしい!

9678 :名無しさん:2025/01/22(水) 00:51:42 ID:f30JpIIt0
草、懐かしいな

9679 :名無しさん:2025/01/22(水) 01:05:01 ID:aKzQE1H8i
息子か・・・娘とか男の娘にしてもいいかも?

トラクエプリンスメーカー?

9680 :名無しさん:2025/01/22(水) 04:21:50 ID:QKhUIPZc0
転移という手もある

9681 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 04:45:17 ID:admin
カネない若君22話

https://kakuyomu.jp/works/16818093091603659446/episodes/16818093092608667768

9682 :名無しさん:2025/01/22(水) 09:58:53 ID:x6N9CCDO0
>隣にいたオウド

暗殺者は西大公に切りつける距離にいたんですよね
暗殺者を追いかけて前に出たってこと?

9683 :名無しさん:2025/01/22(水) 12:02:12 ID:YsdtsXUP0
極貧農民からだと初動である程度戦闘力欲しいけど
トラクエオールスターだと武術指導できるのはスグリとさすおにかな?
この2人のスパルタ金星語鍛錬に耐えながらオカリン&爽子&コウ君のコミュ障チームから技術指導も…
想像しただけで面白すぎる

9684 :名無しさん:2025/01/22(水) 12:05:28 ID:cOPDM2T90
>>9683
宗介に武器の作り方教えさせよう

9685 :名無しさん:2025/01/22(水) 12:29:36 ID:FPT+bCD60
まず、その極貧農民にどうやって掲示板情報を信用させるんだ?

ワケわからん事を囁く悪魔だと思われないか?

9686 :名無しさん:2025/01/22(水) 12:49:06 ID:sOPhJTz/0
そこはお話の前提なんだし、そこで躓いて時間かけても面白くならないから主人公が信じようと思える何かがあるんだろうさ。

9687 :名無しさん:2025/01/22(水) 14:57:27 ID:lOh6KA5w0
小さい頃なら普通に、友達の妖精さんとでも思うんでね?

9688 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 15:40:48 ID:admin
嫡女さまが真正ショタコンなのはウケなかったみたい。ツッコミどころだと思ったんだけど。

9689 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 15:41:08 ID:admin
>>隣にいたオウド

次話で補足します。

9690 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 15:44:04 ID:admin
#トラクエ指導極貧農民

>まず、その極貧農民にどうやって掲示板情報を信用させるんだ?

なんか特殊な幻か能力見せられたら神か狐狸だと普通思う。

むしろ信じすぎる方が問題。洗脳されているようにしか見えなくて読んでて楽しくない。
だから本人の性格を甘粕+ナズーリンぐらいにして盛りに盛らないと掲示板に負ける。




9691 :名無しさん:2025/01/22(水) 16:15:30 ID:FPT+bCD60
提示版を信用しきらない方に面白さをふって行く感じですか
主人公くんと掲示板とのコミュニケーションが妙になると
逆に、あんまり非常識な掲示板の提案は、主人公の側でキック出来ると

しかし、甘粕+ナズの極貧農民って、この時点で主人公の行動力がだいぶヤバそう

9692 :名無しさん:2025/01/22(水) 16:36:05 ID:x6N9CCDO0
ショタコンに異常を感じ取れない体になってしまっていた
戦争を起こす傾国ショタ
ショタの取り合い戦争

でも取り合いを止められないあたりはショタって属性と合致するから自然

9693 :名無しさん:2025/01/22(水) 17:14:11 ID:H4EOwOtF0
突っ込んだら負けかなって

9694 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 17:22:50 ID:admin
寝ないとつらいなと思ってたら昨日は1000文字ちょっとだけで10時間ぐらい寝てしまった。
仕事や新年会もあるなかで毎日1話は厳しい。お酒はいると書けないし。

9695 :名無しさん:2025/01/22(水) 17:37:24 ID:x6N9CCDO0
ちゃんと寝るは大事なコツ

9696 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 17:40:18 ID:admin
安価スレめそっどだと、主人公のキャラ建てをさぼり勝ち。
創作だと主人公のキャラこそが大事で、いかに主人公がいいキャラで面白いかって常にエピソードを語り続けないといけない。


9697 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 17:55:31 ID:admin
最近まなんだ創作メソッド

・主人公のキャラが何かしら強烈で共感できるものであること。共感できないなら共感できるわき役を語り手にした方がいい。
・脇役でもそれぞれ個性があったほうがいいこと
・始まりと終わりを強烈に意識して、そこに向けてアップダウンをつけること。←一番できてない
・始まりは何かが足りない話。終わりはそれを手に入れる話。財宝だったり、復讐だったり、人間としての成長だったり。

9698 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 17:56:12 ID:admin
・主人公はいい人のほうがいい
・ハッピーエンドが良い
・設定は語りすぎないで必要な時に必要なだけ開示していく。

9699 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 18:03:49 ID:admin
個人的に読みづらいパターン

・最初から固有名詞がたくさん出る。
・なんか設定を最初にたくさん語ってくるし複雑。
・主人公が何を考えているのかわからない


9700 :名無しさん:2025/01/22(水) 18:05:30 ID:x6N9CCDO0
安価スレはキャラ立てても安価で吹っ飛ぶから……
関わるキャラ(世界)が面白くて、没個性主人公の物語もある。巻き込まれ系が多い
主人公が世界の窓口として読者をつなぐタイプ
ハルヒのキョンとか
あとノベルゲーの主人公は結構そう
そういうタイプでも実はおもしれー主人公だったとかはあるけど。意図的に無個性っぽく書いておいてあれってなるやつ。キノとか

主人公のキャラで売ろうとすると外した時作品丸ごと取り返しがつかないけど、
主人公没個性でヒロイン複数用意してヒロインのキャラで売ると全部外すことは少ないのでリスク減るとか
ゲームとか開発コストがかかる作品ならそんなこともあるかもと思った

これ共感できるわき役ってことか

9701 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 18:12:30 ID:admin
ハルヒのキョンはむちゃくちゃ個性あるし面白いぞ。

ただ、ノベルゲーとかギャルゲーの無個性主人公やりすぎて、創作で同じタイプ出して話が動かなくて困ることはある。

9702 :名無しさん:2025/01/22(水) 18:13:50 ID:x6N9CCDO0
指輪物語は読みづらいから冒頭飛ばして読めってよく言うよね

9703 :名無しさん:2025/01/22(水) 18:23:23 ID:x6N9CCDO0
キョンは読者視点の皮を被って自分はごく普通ですって顔しておもしれーやつらと読者をつないでるけど
読んでるとちゃんとお前もおもしれ―やつじゃんってなるタイプ

9704 :名無しさん:2025/01/22(水) 18:46:11 ID:x6N9CCDO0
ツッコミ役が大事
漫才と同じでツッコミ、指摘する人がいるから読者や視聴者が理解できる
つねに置くには主人公が突っ込むのが便利

すごいです係とかも一種のツッコミ(指摘)と考えれば、序盤から合流するヒロインがそうなるのは理にかなっていると言えるかも

9705 :名無しさん:2025/01/22(水) 19:56:16 ID:T7OboVDA0
掲示板与えてるのって多分、解脱して仏になった甘粕カズフサかな
あの人はオ−ルスターでは真っ先に投票される人気ぶりだろうけど
立ち位置としては運営側だよな。モンゴルに放り込んでも適応するし戦国適正は高すぎると思われるが…

9706 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 20:30:30 ID:admin
自分の作品は割と面白いとは思うんだけど、伏線とか起伏とかは弱点だとわかってる。
その時その時の展開しか考えてないし、お話全体にわたっての起伏調整とかしてない。

なぜかというと、私が自分の話を読みたいので、先までわかってたら楽しくないからだ。


9707 :名無しさん:2025/01/22(水) 20:51:55 ID:x6N9CCDO0
起伏の伏のところ書くのしんどいよね
いつも起のところ書きたい
シナリオの伏線を全部ヒロインとのいちゃラブシーンに仕込んで、
ヒロインの伏線をシナリオ主人公活躍シーンに仕込んで
交互に展開するとかできたら

9708 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 21:03:01 ID:admin
それでいいな。
基本シーンはぜんぶイチャイチャさせていれば

9709 :名無しさん:2025/01/22(水) 21:05:38 ID:Rm5O5MY80
じゃあ早くヒロインを家に持ち帰らないと

9710 :名無しさん:2025/01/22(水) 21:20:39 ID:QKhUIPZc0
花嫁姿まで妄想しておいて、先輩以外もヒロインの枠でやるのはどうかと思った

さすがに、複数ヒロインで行くには一人にフラグ立て過ぎでは・・・・?

9711 :名無しさん:2025/01/22(水) 21:31:52 ID:x6N9CCDO0
「大姉……花嫁綺麗だったなあ」
「そうですね、先輩もあんな風になるんだろうと思いましたよ」
「なっ」
「先輩と結婚する人がうらやましいなあ」
「」
いまの先輩には致命傷
まで読んだ

9712 :神奈いです ★:2025/01/22(水) 23:37:27 ID:admin
楽しいんだけどそこのいじりをやりすぎるとちょっと拒否反応でるかなと

9713 :名無しさん:2025/01/22(水) 23:59:12 ID:x6N9CCDO0
匙加減ですか

9714 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 00:14:33 ID:admin
なんかいい感じの女の子にそれ言うほど
鈍感ではないし、政略結婚いやがってるの知ってるからその話題は振らない

9715 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 00:15:17 ID:admin
鈍感ネタはやりすぎると嫌われるんや

9716 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 00:16:49 ID:admin
まずアミリから恋人作ってもいいとか、
政略結婚なら君がいいとか、
恋愛していいよって言わないと。

本人が恋愛嫌だって宣言しちゃってるから。

9717 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 00:17:21 ID:admin
どうやっても告白にしかならないじゃん!!!

9718 :名無しさん:2025/01/23(木) 00:45:31 ID:pwDFCMCO0
そりゃ言ったらゲームセットだわwww

9719 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 00:53:23 ID:admin
うーん、やっぱり初動は一話ごとにヒロイン出るぐらいで良いんだなぁ。
遅すぎた。

9720 :名無しさん:2025/01/23(木) 01:02:36 ID:+3q2wSpT0
初動の顔見せはそうかもですね

9721 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 01:09:23 ID:admin
見切り発車でやってるからヒロインのキャラメイクがさっき終わったぐらいで。

9722 :名無しさん:2025/01/23(木) 01:13:40 ID:WiUELFOT0
無職転生はヒロイン一人で長々と引っ張っておいて長期離脱というすごい事やってるけど
あれは曲芸の領域か

9723 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 01:17:12 ID:admin
それで主人公が外道呼ばわりされてるの見た。

9724 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 01:24:24 ID:admin
ちゃんと主人公のキャラを立てる。
ちゃんとヒロインを早期に出して早期にイチャイチャする。

大体のプロットをきちんと立てて章分けとエンディングに向けた起伏をつける。


大事。

9725 :名無しさん:2025/01/23(木) 01:25:58 ID:IIuSh/110
>遅すぎた。
ぬ〜べ〜のゆきめみたいな例もありますし魅力的なヒロインであれば後からいくらでも挽回できますゾ

9726 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 01:31:47 ID:admin
Q:他人事のように言ってますが、アンタが書くのだからアンタが決めるのでは?
A:いや、ついったーの投票で決めるつもりなんだ。

正確にはフラグいくつかたてて、投票取り続けてフラグ立て切ったらゴールみたいな。

9727 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 01:34:02 ID:admin
アミリ先輩の場合

絶対条件
・アミリ先輩が政略結婚を受け入れる
・アミリ先輩が勘当廃嫡されて自由恋愛できるようになる

その上で
・オウドが恋愛感情を自覚する
・オウドが演劇モードを外して女の子に向き合う(全ルート共通)
・アミリが恋愛感情を自覚する
・自覚して恋愛感情を育てていく(デートイベントなど)

が必要


9728 :名無しさん:2025/01/23(木) 02:12:58 ID:/XihslPx0
ヒロインレースの前提段階まで話進めないといけませんな
全員提示して以降のどこかで迷宮伯が一時帰還して嫡男にあんたどうする気って確認してくるシーンは必要ですよね
それがきっかけになって自身の恋愛について考えるようになるか、最終分岐になるかはまた

9729 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 02:21:36 ID:admin
母さんは「さっさとハメて孕ませろ」「全員でもいいぞ」って言うと思う。

9730 :名無しさん:2025/01/23(木) 02:24:33 ID:CwAfqbtw0
強者が我慢などするな!と覇王色の覇気を持ってそうだけど
オウドくんに覇王色の覇気はあるのだろうか

9731 :名無しさん:2025/01/23(木) 02:56:30 ID:5Bx4nOI70
AAのイメージが世紀末覇王なんだから、まあ覇王色の覇気があってもおかしくはないが

9732 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 04:10:43 ID:admin
西大公の嫡女の結婚式でいきなり刺客が現れた!
招待客しか入れない厳重に警戒された場所になぜ!
客の武装はすべて解除されていたはず!

はい、迷宮伯の長男、オウドだよ。
周りの参列者のみんながひたすら驚いている。

もちろん列席の貴族の皆様のほとんどは魔法騎士でもある。
だから戦おうとする人もいるけど武器も魔法も封じられてて困ってるみたい。

皆の驚きは当然だけど、名簿が書き換えられてたから堂々と入ったんだと思うな。

アミリ先輩と一緒に名簿を確認して、名前がおかしい人を発見したとき。
ボクが最初に考えたのは刺客の可能性だった。

もし悪意のある人がいれば、あんな混乱は逃すはずはない。刺客を紛れ込ませるには最適の状況だ。
で、実際に西大公は南大公と戦争したばかりだし、家の中の統率もあまりとれていない。

あとは盗賊か詐欺師の類かな?どちらにしてもその「間違った名前の人」を見張っておく意味はある。
もちろんただのミスの可能性はあるんだけど、それなら取り越し苦労で笑い話にできる。

というわけで、大神殿の参列客に並んだんだけど、侵入者を見つけるのは大変だけど簡単だった。
まず新郎新婦の親族列は除いていい。ここにいたらさすがにばれる。
そして西大公に従属している西大公派の貴族列。これも自派の貴族の顔を知らないわけがないからばれる。
問題は帝国の東西南北から呼び集めた独立派の列。ここはもう誰が誰だか。
同じ西ならともかく、東から来たんですと言われても名前も家紋も知るわけがない。

で、皆礼服に家紋をつけているし、独立派の参列者の家紋はすべてメモってきた。
なのでメモにない家紋の人を探すだけだ。


で、儀式が最高潮の時。
西大公が祭壇の前で参列客に後ろを向いて護衛もなく立っていた。
神聖な儀式で花嫁と花婿の親か一番親しい親代わりの人しか立ってはいけない場所だ。

目の前の怪しい人が突然前の人を突き飛ばして前に出た。
左手で右手をつかんでうめき声と共に刃を引き抜く。

うわ、義手に仕込み刀をいれてたのか、それは貴族むけのおざなりな身体検査じゃわからないはずだ。

そして西大公のほうへ斬りかかろうとするが、もちろんボクは準備万端。
「早風!」

事前に精神集中しておいた緊急加速魔法を発動!
ボクの得意な風魔法!
効果は一瞬!ちょっと早く動ける!それで十分!
もちろん攻撃魔法じゃないから禁止されていない!

風とともにとびかかったボクのケリが、刺客の膝裏に突き刺さった。

9733 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 04:47:34 ID:admin
「ぎゃああ?!」
いきなり膝を折られた刺客があおむけに倒れ。
仕込み刀が宙を舞って、ボクの目の前に落ちてくる。

「うわ、危なっ?!」
魔法の風と共に軽やかに交わす。

「なっ?!」
驚愕と共に振りむく西大公、手元の公爵宝珠を握りしめ、防御魔法らしきものを展開する。
さすが公爵殿下、対応が早い。

祭壇の上では花嫁の公爵嫡女がドレスのスカートを割って白銀に輝くレイピアを取り出した。
さっと花婿の前に立って、周囲を警戒する。
嫡女さんも対応が早いね……って武装禁止じゃなかったのか。

「きゃああ?!」
「うわあああああ?!」
参列客のあちこちから叫び声がした。

「曲者召し取ったりー!」
「気をつけろ!武器を隠し持ってるはず!」
式場の一角で刺客その2を取り押さえたのはボクの護衛騎士二人だ。
若いほうは貴族の礼服を、年上の騎士はドレスを身に着けている。

「おとなしくしてくださいー!」
「このー!」
もう片隅ではアミリ先輩配下の武装メイドたちが数人がかりで別の刺客を取り押さえていた。

紋章官と騎士たちが入り口近くでもう一人取り押さえて、これで4人。
そして公爵家の騎士たちがわらわらと入り口から殺到してきた。

「取り押さえろ!抵抗するなら口と脳以外は壊して構わん!」
花嫁がレイピアを振るって家臣に指示を飛ばす。

その後ろで、魔法杖を握った花婿がブルブル震えていた。

「……だ、ダーリン?!大丈夫?!」
「……よくも、僕の」

違う、怯えてない。
怒ってる。

ぶわっと長めの黒髪が浮き上がる。魔力が噴き出ている。
黒目が大きく見開いて、黒い光を放っている。
「僕と僕の妻の結婚式を汚したなーーーーーっ?!!!」

バキン……!!
平和結界が壊れる音がした。
中級魔導士4人分と魔法陣で組まれた平和結界を中から壊した?!

魔力を込めた魔導士の杖を横に薙ぎ払うように動かし詠唱する。
「蒼龍の地爪っ!地を裂きて天を貫けえええ!龍爪蒼獄!!!」
大神殿の床から突如具現化した龍の手が4本。
刺客4人を同時に捕らえ、爪が彼らを貫く。
「ぎぁあああああ?!」

痛みに悶える刺客たち。

おお、地属性の上級魔法だ。教科書で見た。
さすが学園主席。
ボクには魔法の上級適正はなかったから、すごい人は素直にすごいと思う。

「さすがは学園の俊英たる主席!お見事な魔法の腕です!」

ぱちぱちぱち……
拍手するボク。

ぱちぱち……
周りの貴族たちもしばらく呆気に取られていたけど、少しずつ拍手に参加してくれた。

「はぁ……はぁ……いや、ありがと……」
「いや、迷宮伯嫡子殿のおかげで助かった!よく瞬時に止めてくれた!」
「うむ!余の命の恩人だ!」
疲れたのか肩で息をする新郎。嫡女と公爵が次々にお礼を言って。


「はーーーはっはっはっはー!どうだ西の公爵よ!我が刺客の毒刃は痛かろう!!」

神殿の外でものすごく大きな声がした。

9734 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 05:00:23 ID:admin
木曜日の更新です 23話 
https://kakuyomu.jp/works/16818093091603659446/episodes/16818093092668967151

9735 :名無しさん:2025/01/23(木) 05:38:54 ID:pwDFCMCO0
魔王さんがプロットで聞いた時より大分悲しいことになってる……

9736 :名無しさん:2025/01/23(木) 06:16:06 ID:7jVJsomd0
年上騎士さんやっぱり女だったのね
そして、婿殿すげぇな

9737 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 06:23:46 ID:admin
「はーーーはっはっはっはー!どうだ西の公爵よ!我が刺客の毒刃は苦しかろう!!」

神殿の外の大広場。

結婚式を外から見守っていた市民たちの上空に巨大な黒い影が現れた。
透き通った青空が薄暗くなり地に落ちる影が伸びて人のような形を作る。

しかしそれは一目でわかるが人ではない。
猛々しい雄羊のような角が頭に生えている。
その顔は髑髏そのものであり、眼窩には血のように紅い火が燃え盛る。
骨の白さが暗い影の中で不気味に浮き上がり、無数の尖った歯があざ笑うかのように並んでいる。

全身は黒いローブで包まれており、闇が溶岩のように吹き上がっては足元に流れていく。

伝説の本に描かれる悪魔をさらに悪意を持って描き替えたような姿に、市民たちにに動揺が広がる。

「あ、あ、悪魔?!」
「いや、あれは……絵本で見た西の魔王じゃ……!?」
「まさか?!復活したのか?!」
「いま、公爵様に刺客を放ったっていわなかったか?!」
「まさか殿下はもう……?!」
動揺し、怯える市民たち。

「落ち着け市民たち!余は無事だ!」
そこに大神殿の正門を大きく開き、西大公と護衛の騎士たちが現れた。
側近が使う風魔法により、風にのって声が広場全体に行き渡る。

「おお!殿下!」
「信じておりました!」
信じていなかった市民も含めて領主の登場を歓迎する。

公爵は空に浮かび上がる魔王に向き直り叫ぶ。
「残念だったな西の魔王!この者が貴様の刺客を見抜いておった!刺客の刃は余にかすりもせんかったわい!」
隣のオウドを指し示す公爵。
またもや市民から歓声があがる。

「……」
魔王は黙りこくって身動きもしない。

そこにオウドが芝居がかった動きで前に進み出た。朗々とした声が広場中に響き渡る。
「聞け、愚かなる魔王よ!貴様の悪辣で腐敗に満ちた企みはすべて防がれた!
人の叡智の前では悪魔の策はぼろ布のごとき欠陥ばかり。
ああ、闇の衣はいかに深くとも、正義の太陽の前には埃と散るばかりと古き歌に言うがごとし!」
「おーーー!!!」
「よく言った!」
「カッコイイぞ!」

今度は市民たちだけでなく、後ろの貴族たちからも賛同と称賛の声があがる。

すると魔王が動き出した。
「「はーーーはっはっはっはー!どうだ西の公爵よ!貴様の娘の結婚式は我が刺客で無茶苦茶にしてやったわ!!
人間どもの結界や警備など所詮この程度!いつでも貴様らを殺せることを思い知るがよい!」

その魔王の言葉に新郎が怒りを爆発させた。
「黙れこの寄生虫!大地の力よ呼び覚ませ、剣を伸ばせ、天を裂け、青を抜け、地霊神天刃!!!」

大地から巨大な刃が現れ魔王を貫いた。
見事な上級魔法の行使に市民たちが歓喜に沸く。

と思いきや魔王は身動きもしていない。
「くっ、幻術だ!どこかに中継してるやつがいる!」
「騎士たちよ、怪しいものを探せ!」
新郎の声に、公爵嫡女が騎士たちを群衆の中に放った。

上空では魔王が高らかに宣言している。
「我は荒野の大魔王。人間どもよ、貴様らに安寧の時は無し。我を恐れよ!我の尖兵に羽虫のごとく狩られる日は近い!」

オウドが拡声魔法で言い返す。
「聞け!虚勢と欺瞞に満ちた魔王よ!
貴様は言ったことの万分の1も成し遂げられない!
人の知恵と魔力に怯え、幻覚でこけおどすしかできない!
ねじ曲がった心は直き心に勝たず、邪は正義にかなう無し、
天の許さぬ邪悪に、などて恐るる事がある!と歌にあるのを知らないのか!」
身振り手振りを踏まえて、演劇で有名な歌を歌い上げるオウド。

「おお!貴族さんの言うとおりだ!」
「いいぞ、もっと言え!」
「うちの姫様と婿さんは強いぞ!魔王め戦ってみろ!」
「バカやろーー!」
市民たちが一斉に乗ってきた。
罵声と怒号が一斉に魔王に浴びせられ、親指を下に向けて挑発するものもいる。

「……」
魔王はまた黙りこくる。

そして突然消えうせた。

突き抜けるように青い空には、闇のかけらも残っていなかった。

公爵は周りを見渡すと、市民たちに向かって叫ぶ。
「皆のものよ!よくやった!魔王は恥じて逃げ去ったぞ!人間の勝利である!」

「やった!」
「公爵殿下、ばんざーい!」
「逃げたぞ!魔王が逃げた!」
「はははは口ほどにもない!」

市民たちが口々に喜びの声を上げる。


そこに公爵嫡女が新郎を連れて現れた。
「聞け市民たち!神殿はゴミ虫がいてかなわんので、我が結婚式はここで完遂する!」
「おおーー!!」
「わが市民たちが神々に代わり、我が婚姻の証人となる!」
というと嫡女は新郎を抱き寄せて力いっぱいに口を吸った。

「おめでとうございます!」
「おめでとうございます!」
「いいぞー!」
「もっとやれー!」

貴族たちと市民たちに祝福され、この前例のない結婚式は終わるのだった。



9738 :名無しさん:2025/01/23(木) 06:34:21 ID:7jVJsomd0
絵本すげぇな。記録残した人いるんだ

>「「はーーーはっはっはっはー!どうだ西の公爵よ!
ここカッコが二重になってます

>側近が使う風魔法
>オウドが拡声魔法で言い返す
同じものなら表現統一したほうがいいかと

9739 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 06:41:14 ID:admin
風属性の魔法で拡声魔法だから……修正する。

9740 :名無しさん:2025/01/23(木) 07:01:40 ID:7jVJsomd0
マリーが使ってたからバストラ読者には同じものって分かると思うんですが
違う表現されると、何か違うのかと混乱するかなと

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