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神奈いですの雑談スレ10

1 :神奈いです ★:2021/06/27(日) 17:09:29 ID:admin
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             ‖':.:.:.:|...................../,:へ:斗―ミ___:.:.``ヽ:.:.:.:.:.‘
            ‖!:.:.: /................//ヽゝァテ示iゝ!:.:. ̄:.:.:.`、:.:.:.`、
          |i |:.: /............./,ィテi    ゞ‐',,,レ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:`、       現在は董卓の娘投下報告スレやで
          lハ:/..........//ゞ‐'  '     ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ト:.:.:.:`、
              /.......//乂ヘ''''   ( フ ,ィ  ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',  \ヽ
           lニニ/:.:.:.:>/7;≧=‐rくy,|-r七==<:.:.:.:.:.:.:.',   ヽゝ
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             乂 ヽ/⌒:: :: :: :: ヽ「 ̄ ̄ ̄:: :: ヽ:: ::|   \:_ゝ
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          _ノ{:: :: :: :: :: 入:: :: :: :: :: ::_:: :: :: :: :: :: :: ::)ー-__
         ∨/ハ:: :: :: ://|/〕:: :: /////\:: :: :: :: ://////
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神奈いですの雑談スレ9(文明復興行動案相談スレ)
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 DISCORD (捨て垢でどうぞ) https://discord.gg/jYv8Kfc
 ついったら 直接連絡はこっちに@kana_ides


9739 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 06:41:14 ID:admin
風属性の魔法で拡声魔法だから……修正する。

9740 :名無しさん:2025/01/23(木) 07:01:40 ID:7jVJsomd0
マリーが使ってたからバストラ読者には同じものって分かると思うんですが
違う表現されると、何か違うのかと混乱するかなと

9741 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 07:12:23 ID:admin
公爵家に婿入りしてきた新郎は思う。

西の魔王と眷属の悪魔どもというのは寄生虫の一種だ。
人間や知性のある種族『話す子ら』の恐怖や悲しみなどの負の感情から生まれ、恐怖を啜って生きている。

人々の恐怖がそのまま魔王の力となり、恐れられれば恐れられるほど魔王は強大になっていく。

最初にやつらが現れた時はその特性が理解できず、恐怖が恐怖を呼んで帝国西部の半分が悪魔の軍勢に支配されたこともあった。
当時の皇帝が全帝国に総動員をかけて領土を奪回し、帝国クエストを受けた勇者パーティが皇帝宝具を授けられてようやく討伐できたのだ。

その後、何回か復活したことがあったが、特性がだんだんと明らかになり、被害を限定して討伐できるようになった。
だんだんと復活の間隔がのび、前回の討伐からは100年以上経過している。魔王の特性を知るものも少ない。


あの迷宮伯の嫡子だったか。芝居がかった言い方だが、小気味よい言いっぷりでよく市民や貴族の恐怖を一掃してくれた。
悪魔族の習性までよく調べている。
しかも名簿を調べて刺客のあたりをつけて刺客をすべて防いでくれもしたんだ。

しかし、名簿に工作して暗殺者を送り込むなど、こんな姑息な作戦は初めてのはずだ、何か変わったのだろうか。

いずれにせよ、僕は美しい妻との結婚式に舞い上がって警戒が足りてなかった。恥ずかしいことだ。

調子に乗って平和結界の破壊までしてしまった。
そんなことはやるもんじゃない、反動が大きすぎる。そのあと上級魔法を2回使っただけなのにもう疲労の極みだ。

「あの迷宮伯の子にはお礼をしなければ」
「そうね」

妻である公爵嫡女は裏切りものの首を廊下に並べている。
返り血が頬についていてぞくっとするぐらい綺麗だ。

魔王を崇拝する邪教の信者が紛れ込んでいたらしい。
広場で騎士が幻覚魔法を中継しているやつを捕らえ、調査したところ芋づる式に城内の裏切り者を見つけ排除することができたのだ。

「で、将軍に書記官長はどう思うかしら?」
廊下に立たせた将軍と書記官長を前に、珍しく口調を柔らかに話しかける妻。
二人とも冷や汗でびっしょりである。

「はっ!このような隙を見せたことは我が不明と無能に起因しますが、さらに大本はこやつが悪いのです!」
「何を言うのですか!私の責任も当然ありますが、貴方が名簿を無茶苦茶に!」
さっそく言い争いを始める二人。何も反省していない。

「誰が悪いとか、私はどうでもいいんだけど」
レイピアをもてあそぶ妻。

「まず自分の仕事を完璧にして?」
「ははっ!!!致します!申し訳ございません!」
「かしこまりました!!」

「反省したなら行ってよろしい」
平身低頭して逃げるように下がっていく将軍と書記官長。


「いいのあれ?」
「父上が長年の功績があるからってかばうのよ。でもね、次はないの」
「そうだね」

というと、妻が僕を抱き上げ、寝室に運ぼうとする。

「あ、あの、ハニー……今日はいろいろあって疲れたよね?」
「ええ、いろいろあったよね……ドキドキしちゃって……いい初夜にするよ?」

初夜の練習は沢山したし、ちょっと今日は僕は体力が……

そして僕は頑張って夫の義務を果たした。煙ももう出ない。










9742 :名無しさん:2025/01/23(木) 07:48:54 ID:HXx+WQys0
ショタから搾り取る長女w

9743 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 07:52:47 ID:admin

暗闇の中。

我は荒野の大魔王。我が領地の東方に広がる人間と呼ばれる家畜どもを支配する大王である。

「支配できてないですけど」
「うるさい、なの」

人間は家畜のくせにすぐ手を噛んでくる。
ようやく復活出来たと思えば我の身体は小さく、魔力も随分と衰えてしまった。

「可愛いですよ」
「黙れ、なの」

いずれにせよ、家畜どもに誰が支配者かきちんと思い出せてやらねばならない。
恐怖が十分に産まれれば我が力も全盛期にすぐ戻るはずである。
そうすればこの秘書の再教育も可能だ。

「どっちにしても今は正面から攻めるのは難しいの。だから魔王教の信者を増やして恐怖を少しずつ広めるの」
「あれは魔王様には珍しくいい考えでしたね。定期的に恐怖もらえますし」
「珍しいとはなんだ、なの」

秘書は無表情だ。
復活してすぐ部下を作ったのはいいが、なかなか忠実で有能な部下にならない。
こいつは有能で、魔王教の組織などいろいろやってくれているが、どうも魔王への敬意がかけている。

「ただ、南の公爵の使者を装って独立派を煽るのはなぜか失敗しましたね」
「あれだけバカにされて戦わないとか家畜の風上にもおけないゴミなの」
「公爵の謝罪が思ったより早かったですね」

まぁ、よい。そちらは本命ではない。

「そろそろ我が信者が暗殺を成功させてるはずなの。成功すれば帝国西部に我が名と恐怖が一発で広がるの」

 ― ― ― ― ―

「はーーーはっはっはっはー!どうだ西の公爵よ!我が刺客の毒刃は苦しかろう!!」

水晶玉を見ている秘書が報告する。

「公爵無事みたいですが」
「なんで4人も送り込んだのに全員失敗してるの!?幻影止めるの!」
「はい」

水晶玉の中の魔王像が停止して黙りこくる。

「えっと、この場合は録画パターンC、再生」
「せめて名乗りはきちんとあげて、魔王だって認識させるの。怖い怖い自画像作ったから皆恐怖するの」

「我は荒野の大魔王。人間どもよ、貴様らに安寧の時は無し。我を恐れよ!我の尖兵に羽虫のごとく狩られる日は近い!」

「……恐怖を感じないの」
「……なんか家畜が言い返してますね」
「なんでちょっと言い返したぐらいで恐怖が消えるの!」

怒りのままに叫ぶが恐怖が来ないことにはしょうがない。

「……どうします?」
「さっさと接続切るの!信者たちも逃がすの!」
「……遅かったですね捕まりました。あ、自殺してます。魔王様ばんざーい!」

秘書が無表情なまま、信者の口真似をする。

「さっき言い返したやつを特定するの!どうせどっかの家畜の長だから殺すの!」
「……今回の作戦で大赤字ですが?」
「……」
「一領主を攻めても黒字にならないので、公爵家に工作してたんですよね?」
「……」
「表立ってどっか攻めたらまた勇者が来るから裏からやってるんですよね?」
「正論は嫌いなの」

「いま、家畜どもの帝国西部で魔物に魔石食わせて回ってるんで、そのうち恐怖が広まります、そこからなら黒字化も望めるかと」
秘書がなだめるように言ってくる。

まぁよい。我らにはまだまだ時間がある。
今回は表立って攻撃はせず、少しずつ家畜どもの世界を揺るがしてやろう。

この世が恐怖で満ちるまで。



9744 :名無しさん:2025/01/23(木) 07:59:46 ID:jFR9/7hM0
おお!魔石の販売先あるじゃん!!

9745 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 08:03:20 ID:admin
あ、帝都大結界の話抜けてた。いれるわ

9746 :名無しさん:2025/01/23(木) 08:28:36 ID:IIuSh/110
これ読者は魔王様のこと新しいヒロイン候補だと思うんじゃないかな…w

9747 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 08:30:28 ID:admin
いいんだけど、純粋に悪い子だぞ。

9748 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 08:37:27 ID:admin
うおお、5千文字かくと肩こりが

9749 :名無しさん:2025/01/23(木) 08:46:06 ID:/XihslPx0
怒りを食うタイプの亜種がいたらげらげら笑いながらNDKしにいきそう

9750 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 09:26:09 ID:admin
公爵宮殿の大広間は魔道灯に照らされたシャンデリアのきらめきに包まれていた。
一面の壁には公爵家の歴史を語るタペストリーが貼られており、その前に設えた豪奢な席に、新郎と新婦が座っている。
その両側を両家の親族が固め、来客を待ち構えていた。
会場には楽隊のお祝いの曲が満ちており、参列者たちの心を浮き立たせる。

結婚式の翌日は半日をかけた大披露宴である。

名だたる貴族たちが次々に現れ、婚姻を祝う贈り物を贈呈する。
贈り物自体はすでに倉庫に回収しているので、実際には見本を一つだけと目録を代わりに贈るのだ。
この席で贈り物をもらっていては、新郎新婦が贈り物につぶされて死んでしまう。
見本だけでもすぐに倉庫にしまいなおされる
それだけの規模で披露宴が進行している。

それぞれ帝都産の名品や魔道品、工芸品などを次々に献上していく。

そして新郎新婦、そして側に付き添う公爵と言葉を交わしていく。
新婦がなぜか眠そうで、新郎がお疲れ気味なのを除けば大きな問題はなく式が進んでいった。

親族たち、西大公派閥、それ以外の領主たちの番が終わった。
会の大詰めに近づいてきたときに番が回ってきたのが、迷宮伯嫡子のオウドである。

「グリムホルン迷宮伯嫡子、オウドリヒト・フォン・グリムホルン卿ーー!」
執事が名前を読み上げる。

礼服に身を包んだオウドが新郎新婦の前に進み出る。
新郎新婦に一礼をし、また親族席に一礼をする。
親族席に座っているアメルニアーナ姫と目が合い、微笑むと向こうもにっこりと笑い返してくる。

「この度はご結婚おめでとうございます。我が領地から些少ではありますが贈り物を」
オウドが贈り物の毛皮のうち一番いいものを1枚。
護衛の騎士に持たせて新郎新婦の前に差し出した。

「へっ」
「ふふっ」
新郎新婦の後ろに控えている重臣席で将軍と書記官長があざ笑う。
田舎領主らしく貧乏くさい贈り物だ。みな大枚をはたいて帝都の最上級品を持ってきているというのに。

眠そうな顔をしていた新婦が目を見開く。
新郎の脇を突っつきながら大げさに言う。

「おお、これは何と素晴らしい毛皮なのかしら」
「うん、とてもいいね。送り主の心がこもってるのが見えるようだ」

合わせて贈り物をほめたたえる新郎。

「ねぇ、将軍、書記官長は、どう、思う?」
新婦である公爵嫡女が冷たい笑みをたたえて、後ろの重臣に振り向いた。

「……は」
「えっと……」

硬直する二人。

「こ、これは……艶やかで……」
「毛並みもそろっており……」
ぴくぴくと頬を引きつらせながら、必死に毛皮をほめる二人。

「過分なお言葉にお礼の言葉もありません。ありがとうございます。
しかし、この毛皮を手に入れるまでにはとある話がありまして」
「ほう、ぜひ聞きたい」

オウドの言葉に首を乗り出す新婦。

そこでオウドは芝居がかった身振りで歌い始めた。
「これはお金のない貴族の嫡子のものがたり」
「おお、ゴブリンがいるならば、討伐せざるをえず」
「兵糧もなく資金もないが、騎士たちの気持ち一つを頼む嫡子」
「封建の契約を忘れ、ただ正義のために立ち上がる騎士たち」
「集まりしは精鋭の騎士、富も報酬も求めず、ただ名を惜しむ」
「悪霊小鬼は二百三百。収穫を損ない家畜を奪い民を苦しめる」
「精強無比の騎士たちは数倍の小鬼たちを蹴散らす」
「そのとき、小鬼どもの後ろからは魔石を食ったオルク、悪霊大鬼」
「か弱き村人なれど、大鬼小鬼の悪行は見逃せず」
「逃げんとするオルクに対し、立ち向かうは十尺の棒一つ」
「ここで逃がせば千年の憂い、勇敢なる村人はオルクを追い詰め」
「嫡子は見事魔石食いの大鬼の首を刈りおわんぬ」
「その討伐で手に入れたのがこの毛皮」
「わが領地の民と騎士との信頼の証であります」
といってオウドが一礼する。

そこまで聞いて、新郎新婦が拍手した。
「……素晴らしい!」
「歌上手いな」

横から公爵も口を出す。
「かように君臣一体の素晴らしい領地の嫡子であるから、余の命を救い、
魔王の陰謀をくじき、広場で魔王を追い払うことができたのだ。改めて礼を申す」

深々と礼をするオウド。
「私など何もしておりません、すべては皆様の徳とお力によるものです」
「皆の者も、この勇敢で民想いの若君に拍手を!」

「おお!」
ぱちぱちぱち……

満場の拍手が会場を包むのだった。


オウドは深々と礼をして思った。
やっとボクの家臣と領民たちを認めさせてやったぞ。すっきりした。

なお、そのあとグスタフ伯爵のポーションも紹介した。
なぜか新郎さんがすぐ飲んでとても喜んでいた。

披露宴が終わった。



9751 :名無しさん:2025/01/23(木) 10:11:47 ID:/XihslPx0
新郎新婦から今回の件の歌作る依頼が来ないかな
まあお抱えの詩人に作らせるか

この魔王対策なら笑い話か英雄譚にして広めるのが効きますよね
「魔王が出た」だけ広まったらよくないし
間抜けな魔王がこてんぱんにされた西大公家は安泰だ若者の勇気に祝福をみたいな

9752 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 10:11:49 ID:admin
「なぁ、本当に要らないものないのか?」
「要らないよ」

迷宮伯嫡子のオウドです。
さっきからアミリ先輩が褒美を押し付けようとしてきます。

うーん、西大公にあんまり頼りたくないし、あんまり多大な贈り物貰っちゃうと従属への道がつながってる気がする。
母さんからも他家に貸しは作っても借りは作るなと言われているし。

なお、毛皮の返礼の引き出物はすごい豪華な食器とかナイフとかベルト飾りとかボタン飾りとかを4箱ぐらいもらっている。
これは贈り物の交換だから貸し借りはない。
うち、1箱は今回活躍した護衛騎士へのご褒美に使った。自分ちの家臣にはどんどん贈り物をして従属させて問題がない。

なんていえば諦めるかな。素直に言うか。
褒美とか欲しくないって。
先輩のお姉さんの結婚式が壊れたらかわいそうだと思ったのと、ウチが巻き込まれるのも嫌だなって思っただけだよね。
だから。

「そんなことのためにやったんじゃないし、ただ先輩が悲しむと思って」
「えっ……」

なんか先輩が照れてる。可愛い。
でもなんで照れるの……あ。

「あ、いや、先輩のためっていうか、ウチの領地のためにもなるし!」
「……」

なんか変な誤解を生んでるのがわかる。誤解……かなぁ?

「……」
「……」

なんか無言が続いて耐えられない。
とにかく話題を変えよう。

「そうだ、錬金術ギルドを紹介してくれない?魔石と土の護符を交換したいんだ」
「それぐらいタダで貰ってあげるぞ」
「だから褒美とかじゃなくて取引がしたいんだって」
「うーん、分かった」

アミリ先輩はあまり納得してないようだったが、公爵領都の錬金術ギルドを紹介してくれた。

 ― ― ― ― ―

「土の護符か、大得意だ。僕に任せろ」

なぜか錬金術ギルドに行くとお婿さんがいた。
大喜びで自分がやるといいだして魔石を奪われた。

そういえば婿さん、土属性の上級魔導士だった。

「この魔石を使うか……これだとあれだな。半分以上余るぞ」
「そうですか?土の護符と交換して足りないって聞いてたんですが」
「それは商人への売値じゃないか?素材としての価値なら半分はあまる。何か護符以外でほしいものがあれば作るがどうする?」
「でしたら……」

婿さんに加工をお願いした。
加工待ちの間に町にでて一通り必要な買い物を済ませる。

そして出発の日になった。

 ― ― ― ― ―

数日だったはずだが、なんかとても長くいた気がする。

ボクたちは帰り支度を始めている。
公爵宮殿の中庭で荷造りだ。

護衛の騎士たちがそれぞれに荷物を馬車に積み始めた。
なんか来た時より荷物が増えてる気がする。


「この砂糖を持って帰ったら嫁が喜ぶだろうなぁ」
「俺は砂糖は売って指輪にしたぜ、これであの子に結婚を申し込む!」
「ああ、金欠で結婚資金なかなかなかったからな」
「こっちは砂糖を売って、夫の服にしたよ」

騎士たちもお土産を持ってうれしそうだ。
みんな時間を見つけて買い物に行けたんだな。

「休み取っていくから……」
「待ってるよ……」

アミリ先輩のメイドとウチの騎士の一人がなんか別れを惜しんでいる。
いつ仲良くなったんだ。

「ねぇ、ご褒美で貰ったこの耳飾り、似合うと思って」
「え……いいの?実は私もこれ……」
なんか若手騎士と年上の騎士さんも何かアクセサリ交換とかしてる。

いいなぁ、ボクも恋人がほしい。


と思ってるとアミリ先輩がいつもの色眼鏡と魔導士ローブ姿で現れた。
いつもの中性的な口調になっている。
「もう帰るのか」
「領地を長く開けてられないしね……先輩は帝都の魔法学園に戻るんだよね?」
「ああ、ちゃんと卒業したいしな……」
先輩は遠い目をしてつぶやくと、真剣な口調になった。

「なぁ、やっぱり魔法学園に戻らないか?学費ぐらいは出すって父上が」
「……その借りは返せないよ」
「……そうだよな。済まない」

先輩は元気なく伏し目がちに言う。
「お互い、身分と家から自由になれないな……」
「貴族だしね」
家の外交方針に反することはなかなかできない。たとえそれがいろいろな意味でベターでもだ。

「なぁ、その、もし私が家を捨てれば……いや、いい。忘れてくれ」
「……うん?わかったよ?」

先輩が最後に何を言いたかったのか、分かるようなわからないような。分かってはいけないような気がして。
ボクはグリムホルン迷宮領に帰るのであった。







9753 :神奈いです ★:2025/01/23(木) 10:12:18 ID:admin
やっと2章終わったーーーーーっ!!!?クッソ長かった!!!!!寝る!!!

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